こんにちは。佐賀大学整形外科・膝関節班です。
今話題のロボット支援TKAシステムがついに導入されました!
■ ロボット支援人工膝関節置換術(TKA)とは?
人工膝関節置換術(Total Knee Arthroplasty:TKA)は、変形性膝関節症などに対する除痛効果に優れた治療で、日本国内だけでも年間10万件以上行われています。近年、その精度と再現性をさらに高める技術として「ロボット支援TKA」が注目されています。
当科では2026年1月より、MAKOシステム(STRYKER®️)を導入しました。
MAKOシステムはCTベースの術前プランニングと、術中のロボットアーム制御により、骨切りの精度向上や軟部組織バランスの最適化を可能にします。
ロボット支援TKAの利点
- 個々の患者解剖に基づいたPersonalized TKA
- アライメント戦略(MA/KA/FAなど)の柔軟な選択
- 3DCTに基づく術前計画を正確に再現
- 術中軟部組織バランスを評価し、より親和性が高いインプラント設置へ調整
利点を最大限活かして、患者さんの早期の社会復帰、術後満足度向上を目指します。
■ 研究テーマ:ロボットは何を変えるのか?
私たちの研究テーマは
「ロボット支援は本当に臨床成績を改善するのか?」
現在、以下の観点でデータを蓄積しています。
- アライメント精度(LDFA、MPTA、HKAなど)
- 術中ギャップバランスの再現性
- 早期疼痛・可動域回復
- 患者立脚型評価(FJS、KOOSなど)
- 手術時間と学習曲線
- 合併症率
単に“誤差が少ない”という工学的評価にとどまらず、「患者さんにとって意味のあるアウトカム」を重視しています。
■ さらに進化へ:Cuvis Joint 導入予定
さらに近日中にCUREXO社が開発したCuvis Jointシステムの導入も予定しています。
Cuvis Jointシステムは最新のTKA支援ロボットであり、日本初導入のActive typeのロボットです(骨切り自体をロボットが行います。ちなみにMAKOシステムはseme-active:ボーンソーは人間が操作する必要があります)。
複数のロボット支援システムを比較・検証できる環境は、大学病院ならではの強みです。
私たちは、
- MAKO vs Cuvis の精度比較
- 学習曲線の違い
- 臨床成績への影響
- コストと医療経済的評価
といった多角的研究を展開していきます。
■ 医学生・研修医の皆さんへ
整形外科は「手術ができる診療科」というイメージが強いかもしれません。
しかし実際は、
- バイオメカニクス
- 画像解析
- データサイエンス
- AI・ロボティクス
といった分野と深く結びついた、非常にダイナミックな領域です。
ロボット支援TKAは、「外科 × 工学 × データ科学」
が融合する最前線のフィールドです。
✔ 手術が好きな人
✔ 研究にも挑戦したい人
✔ 最新技術に触れたい人
そんな皆さんを、私たちは歓迎します。
■ 最後に
膝関節班は、
「最先端を追求しながら、患者さんに寄り添った人間味がある医療」を大切にしています。
ロボットはあくまで“ツール”。最終的に治療を決めるのは、患者さんと向き合う医師です。
将来、整形外科医になった皆さんと、
ここ佐賀の地で新しい膝関節治療を創っていけることを楽しみにしています。
また、関節鏡手術、膝関節周囲骨切り術、靱帯再建手術なども行なっています。
見学・研修は随時受け付けています。ご連絡をお待ちしています。






