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[リレーブログ]

2024.12.23

Hospital for Special Surgery
上野 雅也

HSS留学報告⑤ Bossについて

こんにちわ。今日もニューヨークから上野です。

 

 

現在私はDr. Jonathan Vigdorchikにホストをしていただいてます。Dr. Vigdorchikは人工股関節・膝関節のスペシャリストであり、Robot Surgeryの第一人者です。また脊椎骨盤アライメントとインプラント設置角度の研究が有名であり、今回そちらについても多くを学んでいるので日本に帰ってからは早速取り入れてやってみようと思ってます。

 

で、手術なんですが一人の術者が2部屋使って1日8例やってます。Fellow(専修医)やResident(研修医)と一緒にやることもありますが、PA(Physician Assistant)、ST(Surgical Tech)という専門資格持ちがおり、彼らを助手にしてDr一人で入ることが多いです。PAは縫合まででき、STは糸結びもばっちりなので、インプラントの設置が終わって深部の縫合が終わると次に移ります。どっかで見たことあるようなシステムですね。

 

Bossの手術ですが、とにかくめっちゃ早い。メインは左だけど、両手使えて右手でもメスが持てる。そして合理主義の極み。握力無くなってくるから鑷子ではなくはじめからコッヘル使ったり、手に持ってる道具でひとまずやってしまったり、Makoキャブレーションも十分だと思ったら唐突にSkipしたりする。

 

 

手術室内には外回りNsだけでなくRobotの業者さん、インプラントの業者さんもいるので結構な人数。そして、爆音で音楽が鳴ってます。

 

音楽のジャンルは基本的には術者の好み?みたいだけど、麻酔科医の趣味だったり(常にハウスをかけるDr. DJというニックネームの麻酔科医がいる)、外回りさんの趣味(割とHipHop多い)だったり、スタッフにラティーノが多いのでSpanishだったり。ただでさえサージカルヘルメットで音が聞き取りにくいのに、音楽がうるさすぎて皆大声じゃないと会話が成立しないのがなんとも、というか、私のリスニング力ではだいぶ辛い。一度患者さんのリクエストでクラシックがかかった時はとても「会話が聞ける!」と感動したものです。

 

Mamushiが流れると「Masaya!日本語だぞ!」と話を振られるんですが、いやちょっとHipHopわかんないし。日本語ならBrandt Brauer FrickのSoba(https://youtu.be/j0gLPWhZp_c?feature=shared)の方がいいです。

 

 

あとは手術中に踊るし、手術機器叩いてリズムに乗ってるし、文化が違う。けど手術中にサルサのステップを教えてもらってできるようになりました。日本で披露しようと思いますが、どこか日本で手術中にサルサがかかる手術室はありますか?

 

 

Bossにヤンキースタジアムに連れて行ってもらった時の写真。このときはレギュラーシーズンの優勝がかかった試合、残念ながら負けてしまったけど。