見学のお問合せ

[リレーブログ]

2025.07.02

佐賀大学医学部附属病院
岸川浩一朗

文献管理ソフトの比較

本コラムの第2回目では文献管理ソフトの紹介をします。

 

私は研修医の頃からMendeleyを使用していましたが、大学院入学のタイミングでEndnoteを使い始めました。MendeleyはUIが直感的でタグ付けや検索などがしやすかったのですが、メモ機能が使いにくいのが難点でした。Endnoteはメモ機能も充実しており、参考文連リストの作成も簡単にできます

 

以下の比較記事では定番の文献管理ソフトについてまとめられています。費用の面やU I、参考文献リストの作成機能など一長一短あります。

https://lab.nounai-librarian.com/litreview/

 

 

項目 Mendeley EndNote
開発元 Elsevier(エルゼビア) Clarivate(旧Thomson Reuters)
利用形態 無料+プレミアム(クラウド型) 有料(買い切り型 or サブスクリプション)

 

機能・項目 Mendeley EndNote
文献管理 フォルダ・タグ管理、PDF自動整理 高度なグループ分け、詳細なメタデータ編集可能
PDF注釈機能 あり(ハイライト、コメント) あり(強力なインライン編集機能あり)
引用スタイル 数千種対応(Vancouver, APAなど) 同様に豊富+独自カスタマイズも柔軟
Wordとの連携(Cite-as-you-write) あり(プラグイン) あり(より安定、Wordとの互換性が高い)
論文PDFの自動取り込み あり(ドラッグ&ドロップ対応) あり(PubMed等から自動メタデータ取得も可)
クラウド同期 あり(無料で2GBまで) EndNote Onlineあり(やや機能限定)
チーム共有・共同編集 Mendeley Group機能あり(最大25人) EndNote Online経由で可能(制限あり)
サポート・メンテナンス 無料サポート+活発なアップデート(Web中心) サポートは充実、更新頻度は低め

 

項目 Mendeley EndNote
基本料金 無料(有料版で容量増) 買い切り:約30,000~40,000円/ライセンス
学生割引 無料プランでほぼ全機能利用可能 一部大学で無料ライセンス提供あり
有料版の特徴 ストレージ容量拡張、チーム機能強化 ソフト自体にすべての機能が含まれる

 

観点 Mendeley EndNote
メリット 無料で十分な機能/PDF注釈が直感的/UIが洗練されている 引用精度が高い/Wordとの連携が強い/日本語文献対応も比較的強い
デメリット Elsevier製のため、他プラットフォームとの互換に制約/オフライン利用やカスタマイズ性がやや弱い 有料/インストールやアップデートに手間がかかる/初心者にはやや操作が複雑

 

 

文献管理ソフトは引っ越しが大変ですので、いくつか気になるソフトがあれば並行して使い始めてみるのが良いかもしれません。