[リレーブログ]
2025.08.15
佐賀大学医学部附属病院
坂井 達弥
診療班リレーコラム 第4回 足の外科班の紹介
佐賀大学整形外科では、診療班ごとに特色ある臨床・教育・研究活動を展開しています。
今回は、「足の外科班」の紹介です!
【足の外科の対象疾患と特性】
足は全身のバランスを支え、歩行・走行などの基本的な動作に深く関わる、地面に接する唯一の部位です。以下のような多様な疾患を扱っています:
- 変性疾患 変形性足関節症、扁平足、外反母趾、強剛母趾
- スポーツ障害 足関節外側靭帯損傷、アキレス腱障害、腓骨筋腱脱臼
- 外傷 足関節骨折、踵骨骨折、リスフラン関節脱臼
- 関節リウマチ 後足部〜前足部の障害や変形
歩行障害はQOLを大きく左右するため、見逃されがちな足の問題に対しても早期発見・的確な治療が求められます。
【教育と研修】
足の外科班では、以下のような教育活動を行っています。臨床力と学術的探究心をバランスよく育成することを目指しています。
- 足の解剖、多様な疾患の理解
- 医療面接や身体診察から鑑別診断を行う、足の基本的な診察
- 超音波エコー、リハビリや装具の処方など実践的な外来診療
- 手術の見学から助手まで、段階的な参加
- 症例カンファレンスの参加・発表、臨床研究
【足の外科の魅力】
足は、28個の骨と33の関節、100以上の靱帯・筋腱から構成される、人体で複雑な構造のひとつです。この小さな部位が、全身を支え、歩く・立つ・走るといったあらゆる動作を可能にしています。
しかし、足は日常生活やスポーツ、加齢の影響を受けやすく、障害を抱えたまま放置されがちな領域でもあります。
足の外科では、そうした“見過ごされやすい”痛みや変形に
光を当て、的確な診断と治療によって、歩行機能を取り戻すことができます。
一歩が変われば、人生が変わる――
患者さんが再び「自分の足で歩く」喜びを取り戻す瞬間に立ち会えること。
それこそが、足の外科の何よりの魅力です。
興味のある方は、ぜひ一度足の外科の現場を見に来てください。みなさんのご参加をお待ちしています!