こんにちは。

佐賀中部病院整形外科の末次です。

2年前に自己紹介も含めてリレーブログを書いた上に、今年1月に井上孝之先生（現　福岡記念病院勤務）が中部病院在籍時に病院の紹介までしてくれており、さらに現在当院勤務の大場先生もブログの順番が近々控えているため、重複しない程度に何を書こうか悩みます・・・。

今年1月末に専門医試験受験し、晴れて整形外科専門医となりました。

入局当初は専門医取得受験までかなり時間がある印象を持っていましたが、専門医試験受験まであっという間でした。試験の準備にいち早くスタートダッシュを決めるため、「標準整形外科学」と「整形外科卒後研修Q＆A」の必須アイテムを購入し、情報収集を始めましたが、途中完全に失速。結局7月の締め切りギリギリ（いつも通り）に願書を提出。噂には聞いていましたが、書類の準備が大変。勉強の方はというと、仕事を通常通りしながらのため、10月頃から始めてみました。基礎の内容が無知すぎて進まず。ノートも作って・・・またもや失速（またか。）しつつ、結局12月から再度勉強モードに。学生時代に「クエバンを〇周解けば国試受かる」説みたいな感じに、整形外科専門医試験も「Q＆Aを3周できれば受かる」説を耳にしていましたが、残念ながら早々に諦めて自分のペースで進むことにしました。試験は2日間あって、1日目に筆記、2日目に口頭試問（新専門医制度では口頭試問がなくなる？）がありました。1日目の夜には同期で集まり、互いに近況報告。口頭試問ではホテルの客室を利用し面接官2名に映像・画像を提示されつつ質問を受けながら、問いを回答するシステムで、面接官の先生もフランクに話しかけていただけたので比較的楽しい時間でした。緊張しつつ廊下で口頭試問の順番待ちをしていた際、他は静かなのに、唯一隣の部屋からは大きな聞き覚えのある笑い声が聞こえてきて緊張がほぐれました。その後部屋から出てきたその笑い声の主は我らが同期の戸田先生でした。ありがとう（笑）

約1ヶ月後に日整会ホームページに合格者一覧が掲載され、無事合格となりました。

整形外科には‟subspeciality“として、関節外科（股、膝、足、肩、肘）、外傷、脊椎外科、手外科、骨軟部腫瘍、関節リウマチ、小児整形、スポーツ整形など様々な分野があります。もともと興味のある分野や経験する上で興味をもった分野、自分が怪我して受けた治療をもとに興味をもった分野、なんとなく・・・など、選び方は様々です。

私はその中でも手外科に興味を持ち、現在研鑽を積んでいます。手外科の疾患・治療は、その他の専門領域と比較しても特にバラエティーに富んでいると思います。外傷（骨折、脱臼、靭帯損傷、腱損傷、神経損傷、血管損傷、切断、皮膚欠損創、偽関節）、スポーツ外傷、慢性疾患（変形性関節症、絞扼性神経障害、腱鞘炎）、骨軟部腫瘍、関節リウマチ、感染症、先天性疾患など。挙げだすとキリがありません。疾患が多い分、治療も多岐に渡ります。骨を直したり、関節をいじったり、腱をつないだり、靭帯再建をしたり、腫瘍を取ったり、人工関節を入れたり・・・、顕微鏡下の手術ももちろんやります。昨年、手術用ルーペを購入し、手術の精度が上がってきたような気がしています。

手外科認定施設である当院では、2017年度は580例、2018年度は670例、2019年度は630例の手外科手術がありました。これまで当院の手外科を長年支えてこられた石井英樹先生が7月に退職され、現在は浅見院長と2人で主に手外科診療を行っています。若手でも当院で働くと、多くの手外科疾患に関わる機会があると思います。その中で手外科医を志す仲間が現れることを願っています。現在、手外科を専門としてやり始めて3年目で、まだまだ一人前には程遠く、気が遠くなりそうです。浅見院長に負けじと勉強させていただいておりますが、最近の若い子が言うところのいわゆる「レベチ」という感じでしょうか。まだまだこれからも頑張らねばと思っております。

整形外科入局を考えている学生・研修医の中で、手外科に興味がある人は是非佐賀中部病院に見学もどうぞおいでください。当院の紹介については大場先生がまた数か月後にさらに詳しく紹介してくれると思いますので、これで終わります。

最近はずっと天気もよく、ゴルフ練習を再開しました。筋力低下に伴い、50球程度打ったら、腕が悲鳴をあげてしまったため（これではラウンドもできない．．．泣）、徐々に慣らしていこうと思います。長文失礼しました。末次でした。

野中先生からの質問・・・好きな関節はもちろん手関節です。最近は母指CM関節の奥深さにもはまっています。

さらに次の先生へ。自分の自信のある筋肉、関節はどこですか？好きな筋、腱、関節はどこですか？