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[リレーブログ]

2021.02.10

長崎労災病院
吉里 広

~コロナ渦で働く勤労者を応援する~長崎労災病院より

リレーブログをご覧の皆様こんにちは、柳川病院の伊藤康志先生よりバトンを引き継ぎました、整形外科4年目の吉里広と申します。本ブログも第28回となりました。いつもリレーブログをご覧いただき誠にありがとうございます。

 

好きな骨ですが、前回は鎖骨と回答しましたが、最近気になっている骨は肩甲骨です。人体最大の可動域を誇る肩甲上腕関節ですが、肩甲骨が複雑に動く事で肩関節の非常に幅広い運動が可能となる・・・という事を最近、専門医試験の勉強で知りました。

 

今回は私が勤務している長崎労災病院について紹介させて頂きます。長崎労災病院は長崎県佐世保市にあり、長崎県北部医療圏の基幹病院で佐世保市内を始め、近隣の平戸島や生月島、西海、伊万里などからも患者さんが受診されます。

当院は何と言っても小西院長率いる脊椎外科グループが有名ですが、外傷・関節外科グループ、手の外科グループも数多くの手術を手掛けており、整形外科だけで年間2400件以上の手術件数を誇ります(今年度は少なくなりそうですが…)。

外来診療は毎日午前、6人~7人体制で1カ月当たり再診2200人、新患370人ほどの診療に当たっています。私は外傷・関節外科グループに所属して週2回外来を担当し、午後は毎日手術があります。外来がない日は朝から手術に入ります。赴任当初はCOVID-19の影響もあってか、手術件数は低い水準で推移していましたが、徐々に増加傾向であり、ここ数ヶ月の私の執刀件数は月平均で約20件まで増えていました。しかし、昨年末頃より長崎県内でもCOVID-19陽性件数が上昇に転じ、1月16日には県独自の緊急事態宣言が発表されました。当院もCOVID-19 病床の増加に伴い、整形外科病床は3割以上の減少を強いられる事になりましたが、その中でも労災を含めた外傷症例は可能な限り受け入れていく事を小西院長が明言され、コロナ渦で働く勤労者を医療面からサポートしていく強い決意が感じられました。

 

当院は長崎大学医局員の他に産業医科大学より2名、佐賀大学より1名(私)の医師で構成されています。佐賀大学関連病院とはシーツ展開や手術器具、手術方法、縫合の方法まで異なり、非常に新鮮で大いに刺激を受けます。他大学の先生と症例についてディスカッションする事は新しい発見が多く、視野が少しだけ広くなったような気がします。

難しい症例に直面して頭を悩ませる事も多々ありますが、周囲のスタッフに助けてもらいながら、やりがいを感じて仕事をしています。気軽に相談できる環境も非常に魅力的で、夜間の緊急手術の時にグループLINEに助けを求めると4人も来てくれた事がありました。本当に感謝です。豊富な手術件数、夜間の緊急手術と聞くと若い先生の中には「大変そう」と感じる先生もいるかもしれません。確かにプレッシャーや緊張を感じながら手術をする事も多いですが、患者さんから感謝されたり、自らの成長を実感できた時は本当に嬉しい気持ちになります。成長するためには理論と実践を数多く繰り返す事が重要なのかなと感じています。そのような意味でも執刀機会の多い当院は若手の先生には本当におすすめの病院です。


↑ 外傷・関節外科・手外科グループ


↑ 脊椎グループ

 

佐世保と言えばハウステンボス、九十九島、弓張岳からの夜景、海きららなどが有名ですね。今年度はCOVID-19 の影響があり、歓迎会や各種飲み会が中止、自粛となってしまいましたが、三密を避けた佐世保ライフを楽しんでいます。その中でもおすすめのスポットは長串山のツツジ園です。山の斜面全体がツツジ畑になっており、山頂からは眼下一面に広がるツツジと奥には九十九島も展望できます。4月下旬頃が見頃となりますので、COVID-19 が落ち着いていたら是非遊びに来てください。


↑ 九十九島
↑ 長串山

 

早いもので赴任して早くも11カ月が過ぎようとしていますが、これからも一つ一つの症例を大切にしながら日々精進していきたいと思います。

「たくさん手術がしたい!」「脊椎外科を勉強したい!」と考えている若手の先生には本当におすすめの病院です。是非、長崎労災病院で研修してください!


↑ 外傷症例

 

さて、次は福岡記念病院の井上孝之先生へバトンを引き継ぎたいと思います。尊敬する骨、筋肉、関節はどこですか?