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Q&Aコーナー

整形外科 助手 重松正森
こんにちは。整形外科の重松です。
先日より、寛骨臼骨切り術を受けた患者さまにアンケートを郵送し、ご協力をお願いしております。早速、たくさんの御返事いただき、誠に有難うございました。
この結果については、後日、ご報告いたします。まだ返信されていない方も、遅くなっても構いませんので、よろしくお願いいたします。
今回は、このアンケートの要望の中でも、また、股関節学級中の質問のなかでも多かった、抜釘(ばってい)(釘と針金をとること)に関するQ&Aです。

Q.抜釘の時期を教えてください。
A.基本的に骨がついてしまえば(癒合すれば)、抜釘は可能です。
一応、手術をして3カ月以上ということにしています。何年以内にとらなくてはならない、ということはありません。

Q.抜釘の手術はどのようなものですか?
A.麻酔は腰からの麻酔(脊椎麻酔)です。
前回の皮切(手術で切った線)の上を半分から3分の2くらい切ります。
手術時間は片側で30~45分、両側で1時間30分くらいです。出血はほとんどありません。

Q.術後について教えてください。
A.手術翌日より、歩いて頂いて結構です。
もし、創の痛みがあれば、杖を使用します。
基本的に痛みさえなければ、自由に動いて頂いてかまいません。

Q.抜釘の手術の入院期間はどれくらいですか?
A.基本的には、手術の2~3日前に入院、術後数日で退院、術後日に外来で抜糸とい
う流れになっています。
ですから、だいたい1週間で十分です。
両側の時も同じです。

Q.どうしても抜釘しなくてはなりませんか?
A.絶対というわけではありません。
しかし、釘は異物ですので、できればとった方がよいでしょう。
抜釘をお勧めするのは、1)釘などがこすれたりして痛い方、2)若い方です。
一方、50歳前後の方で、寛骨臼骨切り術をしたときの股関節の状態が進行期だった方(つまり、人工股関節手術の時期を遅らせるために骨切り術を受けた方)は、人工股関節術を受ける際に抜釘すればいいので必要はないでしょう。

以上。
今回は、寛骨臼骨切り術後の抜釘に関する質問を集めてみました。
なにか、ご質問があれば、遠慮なくどうぞ。
それでは、失礼します。